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「さ~て、飲めますかな」?!


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 長い間人間をやっていると、「奇人・変人」に遭遇することが間々あるものである。
 今日はその話をしよう。

 ●▲年ほど前に小生がある金融機関に勤めていた頃のことである。

 午前中の仕事も一段落し、いつものように同じビル内にある社員食堂で昼食を取ることにした。

 お昼時の時間帯が不規則なこともあって、この日は食堂内の顔ぶれがいつもとは少し違っていた。

 少し早目にテーブルに着いて食事を取っていた庶務課の親爺二人が、向い合ってなにやら面白可笑しな雑談を交わしながら、昼食メニューの焼き魚をガツガツと美味しそうに頬張っていた。

 辺りに空席もなかったので、仕方なく小生もその親爺の斜め向かいに陣取り食事を取ることにした。

 暫くしてふと周りを見ると、その親爺の傍らに置いてあったセルフサービス式のお茶葉の入った大きなヤカンが目に留まったのである。

 喉を潤そうとそのヤカンに手を伸ばし拝借したのだが、次の瞬間、庶務の親爺が意地悪そうな目付きでジロリとこちら睨んだのである。

 開口一番その庶務の親爺曰く!「さ~て、飲めますかな?」と意味深な発言をしたのだ。

 心の中で、「この親爺いったい何を言っているのだ!」と、最初は発言の趣旨が良くわからなかったのだが、ヤカンに入っていたお茶をついで見て「ビックリ」!! 
 湯飲み茶碗に注いだお茶の色が「真っ黒」だったのである。

 「何だ!これは?」と思いつつも、仕方なく一口飲んでみたのだが、さらに「ビックリ」!!
 「苦い・渋い」を通り越して舌が痛み出してきたのである。

 流石に「無類の渋茶・苦茶大好き人間」の小生も一口で飲むのを止めてしまったのであるが、あの親爺は平気な顔をして、しかも憎々しい顔つきで美味しそうに飲んでいるのである。

 後日、またもや食堂で例の親爺に出くわしてしまったのだが、幸運にも先般の「真っ黒」の原因を目撃することに相成った。

 給湯器の傍らで見ていると大きなヤカンに大きな茶サジで、矢継ぎ早にお茶葉を入れること十数杯!!

 しかも、その給湯器からヤカンに入れた「お湯の量は」といえば、自分達だけの分量なのか、わずか500ccにも満たない程度であったのだ。

 あの名物親爺が定年を迎えてから、かれこれ数十年の月日が流れてしまった。
 恐らくこの地上の舞台から姿を消しておられるのではないだろうか。

 しかし、もし健康体でいるのであれば、今頃どこで何をしているのだろうか。
 ふと当時のことが脳裏に思い浮かび、他人事ながら気になっている次第である。
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